農業所得者の確定申告~棚卸~

福井の公認会計士の斎藤です。

今回は、農家の方の棚卸について、少し触れたいと思います。


農家の方の棚卸の対象としては、製品(未販売のお米)、未収穫農産物(未収穫の状態にある農産物)、原材料(まだ未使用の肥料)などに分類されます。


製品である、未販売のお米については、農産物の収穫時の価額によって計算します。この農産物の収穫時の価額とは、収穫した時の生産者販売価格(庭先裸価格)によることになっています。

そのため、12月末時点において、残っているお米の量×収穫時の価額で計算した金額を棚卸資産(製品)として経理処理することとなります。


次に、未収穫農産物についてですが、お米を生産されている農家の方については、通常、未収穫の状態のものはないと思います。

しかしながら、例えば、麦、大豆なども生産しているという農家の方については、肥料、農薬などをすでに投入しており、当該投入のための労務費なども発生していると思います。

この場合には、 原則として、その作物の栽培に投下した種苗費、諸材料費、労務費などの合計額により棚卸資産を計算することとされていますが、種苗費、肥料費及び農薬費に限定して計算しても差し支えないこととされています。なお、毎年同程度の規模で作付等をする未収穫農産物については、棚卸しを省略しても差し支えないことになっています。


最後に、原材料については、まだ未使用状態の肥料や農薬が12月末時点で残っている場合には、当該数量を数え、購入した単価を乗じて、棚卸資産を計算することが必要となります。


農家の皆様が、栽培している農作物により、棚卸資産として、何が対象になってくるのか、また、どのように棚卸資産を計算するのかということを検討しないといけませんので、十分ご留意ください。